tel 076-267-1244Facebookお問い合わせ

(公財)石川県産業創出支援機構 経営支援部 新事業支援課

VoiceFull(ボイスフル):古野 知晴さん

  • センパイ起業家
  • 富山
「自分に何ができるのか」が明確になった今
閉塞感から解き放たれて自由に

VoiceFull(ボイスフル)

古野 知晴さん

ケーブルテレビ制作会社での撮影・編集・キャスター業務などを経て、フリーで子育て情報誌のライターやキャスター、司会を経験。
2015 年、「VoiceFull(ボイスフル)」を立ち上げ、司会やライターとして活動。
女性起業家グループ「市姫東雲(いちひめしののめ)会」の代表。会の交流や勉強会を通して、地域活性化と働く女性の支援をミッションとしている。

起業のきっかけ

2人目を妊娠中、それまで7年間勤務していたケーブルテレビ会社を退職することに。私としては産休後に復帰するつもりでしたが、状況的に難しかったようです。勤務当時は、身重の体で計13キロのカメラと三脚を担いで取材する日々。切迫流産を経験し、「この仕事を2人の子育てをしながらやれるだろうか?」「長く続けられる仕事だろうか?」と自問自答していたことも確かです。退職後、「子どもがいることでフルタイム勤務が難しいなら、自分で何かするしかないのかな」と、漠然と“起業”について考えるようになりました。

とはいえ、産後落ち着く間もなく、知人からの紹介で子育て情報誌のライターとなり、さらにコミュニティスペースのスタッフとして働くことになりました。このコミュニティスペースにはいろんな起業家の方が出入りしていて、それまでサラリーマンしか周囲にいなかったので、とても刺激的でしたね。「起業ってそんなに遠い世界のことじゃないのかな」と急に身近に思えてきました。でもまだこの時は「自分にいったい何ができるの?」ともやもやした状態でした。

転機は 2013年。単発の起業セミナーなどに少しずつ参加し始めるようになった頃、上市町で「女性のためのプチ起業塾」が開催されることを知ったんです。隔週で3ヶ月の長期講座・託児ありと知って「これは行くしかない!」と。1期生として参加し、女性起業家としての考え方や立ち居振る舞い、マナーなど基礎から教えていただきました。また、ここに集まっていたメンバーがパワフル!  起業前の人からすでに起業している人までいろんな職種の方がいて、ものすごく新鮮でした。塾を卒業した後、OG で「市姫東雲(いちひめしののめ)会」を結成し、今も盛んに交流しています。そして、このメンバーに刺激を受けて、ますます「私にもできるかも」との気持ちが高まってきたんです。その頃、2012年からフリーのキャスターとしてケーブルテレビに出演していたことで、イベント司会の仕事にもお声がけいただけるようになっていました。「これなら起業という形でやれるかもしれない」と、2015年3月、司会・ライターを柱とする「VoiceFull(ボイスフル)」を立ち上げました。

大変だったことは?

実は起業する前年に、人材育成・研修コンサルタント会社の正社員として働き始めていました。上市町からの委託で「はたらくらすコネクションin上市」事業を担当し、地元の中小企業経営者や移住者の方を取材してサイトや冊子で紹介する仕事です。インタビュースキルのためにコーチングの資格も取得させてもらいました。1年目はフルタイムでしたが、2年目からは月80時間の勤務で起業と両立させています。これは自分で「もっと仕事のための勉強や、起業のための時間がほしい」と要望して、認めてもらった働き方。会社がこうしたフレキシブルな働き方を容認してくれているのは本当にありがたいですね。生まれた時間を利用して、司会やライターの仕事に活かすこともできています。

でも、まだまだやりたいことがたくさんあり過ぎて、時間が足りないほど。子どもが病気になったり、習い事の送迎があったり、子育てにも手がかかります。土・日に司会の仕事が入ると、全く休みが取れない期間があることも。幸い、夫が家事をかなりやれる人なので、いろいろと助けてもらってますね。声をかけていただいた仕事はなるべく引き受けたいし、お断りすることはできない。でも夜間や土・日の仕事は家族への負担が大きい。今、多くの起業家ママが抱いているジレンマのひとつなのではないでしょうか。

これからやっていきたいこと

2017年からは事業のひとつとして、「ライフプラン講座」をスタートしました。コーチングのスキルを活かして、目標や人生観、強みや弱み、価値観を自覚し、未来に向かう道しるべとなるライフプランを作るワーク講座です。かつて私も自分の思いや価値観をとらえきれず、夢はあるのにどうやって実現したらいいのか分からない時期がありました。そんな悩んでいる人たちのお役に立てれば、との思いからライフワークのつもりで活動しています。

これまでいろんな方から人生や仕事においての良い方法を教わってきましたが、それを独り占めにはしたくないんです。ペイフォワード(Pay it Forward):先に贈る」という言葉がありますが、人から受けた厚意をその相手に対して返すのではなく、他の誰かに違う形で渡して善意を広げていくという考え方です。良い方法は広げて“一緒に輝ける人”を増やしたい。仲間と一緒にがんばるほうが自分のモチベーションも上がりますから。今後はこうした活動も含め、もっと「VoiceFull(ボイスフル)」を知っていただきたい。そのためにもホームページの内容を充実させていこうと考えています。

起業する女性へのメッセージ

女性には「趣味は趣味のままでいい」と言う人が多いですね。例えば、スイーツ作りがすごく上手で、周囲の人たちにもぜひお店をやってほしいと求められているのに趣味にとどめている。それはもったいない! 私は「好きなことが仕事になったら最高なのでは」と思っています。安定を望む人はサラリーマンのほうがいいかもしれませんが、やりたいことがある人は思い切って勇気を持って踏み出してみては。起業塾では40 代、50 代で新しいことを始める人がたくさんいますし、60代で起業した経営者の方にインタビューしたこともあります。何歳でも遅いということはないと思いますよ。

今、いろんな場に行き、いろんな人に出会う毎日が刺激的で楽しいです。学ぶことが好き、人に喜んでもらうことが好きなので、こうした働き方は自分に向いていると感じます。かつての職場で閉塞感を感じていた頃を思うと、今はとても“自由”です。1度きりの人生、やりたいことをやって生きていきたい。そう思いませんか?

古野さんのある1日の過ごし方

6:30
起床
7:10
小学校へ送り出し、朝食
7:30
保育園、夫を送り出し
9:00
出勤(13:00まで会社で業務)
13:00
昼食
14:00
ケーブルテレビの収録
16:00
司会の打ち合わせ
17:20
学童へお迎え
17:30
保育園へお迎え、買い物
18:30
夕食のしたく
19:00
夕食
20:00
メールチェック
21:30
子ども就寝、リラックスタイム
23:00
VoiceFull(ボイスフル)のフェイスブックページに投稿、司会原稿作成など
24:30
就寝
VoiceFull(ボイスフル) http://voicefull.net/